ついまた瀬名のことを考えてしまったメモ

アイドルとブランドの関係もどうしたって先に惚れたほうが弱いので、アイドルは崖を登ったり、化け物屋敷までデザイナーに会いに行ったりという、ドレスをもらうまでの苦労やアピールを厭わないわけで、紅林なんてデザイナーの前で闘牛の真似まで自ら進んで演じている(友達までいっしょに……)。

でもあかりと瀬名の場合は違うんだよ。

あかりがドレスのために何度も赤い実を取りに行った時すでに瀬名はあかりに惚れていたし、はっきりどっちが先とは言えないけど、もともとエンジェリーシュガーが好きだったあかりは、ハロウィンライブで気まぐれにドリーミークラウンのドレスを選んで、それをテレビで見た瀬名は「へえ……」って、そのときからなんだから、瀬名は。

だから瀬名は、他のアイドルとブランドの関係と同じようにドレスを求められ、試して、そして応えるという立場をがんばって演じているだけで、本当ならば頼まれてもいないのに次から次へとドレスを作ってはあかりに届ける瀬名の方がその道中崖を登ったりとか、苦労してしかるべきなんだよ。たとえいま両思いだとしてもさ。

求められる立場を気取っているだけなんだから多少は、ねえ。